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2005年07月24日

NTTドコモの巻き返しから考える携帯電話へのニーズ

雑誌で、NTTドコモの携帯電話解約率が1%以下(2005年1月~3月)を達成したという記事を読んだ。2004年度年間を通じてもわずか1.01%の解約率だという。同時期のauの解約率は1.44%、ボーダフォンは2%弱。たしかに低解約率である。どうしてそんなにドコモの人気が高まったのだろうか。

雑誌では、低解約率の理由として、ファミリー割引やパケット定額制の導入、家族内メールの無料化、ファミリー割引2ヶ月繰越の適用など、料金値下げ施策を実施したことによるものという。

しかし、私は低解約率の理由としてこれだけではないと考える。上記の料金値下げ施策は、すでに他社が行っているものであり、他社と同じスタートラインに立つために必要最低限必要な経営戦略である。他社を抜きん出て低解約率を達成できたのは、ドコモが消費者に対してiモード以来の”ドコモを持つことによる自分らしさ(オリジナリティ)”を再び提供し始めているからではないだろうか。

・・・

具体的に言えば、デザインのバリエーションはもちろん、スライド式液晶画面や指紋認証機能などのオリジナリティ溢れる機能、サービスを持たせた携帯端末の市場投入である。

日本における携帯電話のシェアナンバーワンは昔からNTT系列のドコモであったが、第3世代携帯電話(データ通信速度がアップ)としてFOMAを出したあたりからドコモの勢いは衰えはじめた。また、J-PHONE時代には多くの若者のシェアを確保していたボーダフォンも、外国資本になってから人気が低下し続けている。その間、限りあるシェアを奪っていったのはauであった。

かくいう私も、J-PHONE⇒ドコモ⇒auと携帯電話のキャリアを変えてきた。

私的な目線から見てみよう。
J-PHONEを選んだ理由は、当時モノクロ液晶が主流の中、先陣を切って市場投入されたシャープのカラー液晶搭載携帯電話が格好よかったから。その後も、高精細画面やメール保存件数量の増加など魅力的な機能を持った機種が登場し、写メールやJステーション(今いる場所のホットな情報を配信するサービス)など魅力的なサービスが市場初で登場し続けたので好んでJ-PHONEを利用し続けた。
しかし、ボーダフォンになってからは、あまり魅力的な機種もサービスも提供されず、目線はiアプリを史上初で搭載し始めたドコモへ移っていった。iアプリに将来的にJRのSuica機能が搭載されるという話も魅力的であった。唯一、気に入ったデザインがあまりない上に機種の価格が高いというのが乗り換えの足を踏みとどまらせたが、結局ドコモにチェンジ。ところが、電話料金が高い、メール新着確認に予想外にお金がかかる等、さまざまな不満が。
そんなおり、auの個性的なデザイン溢れる機種に目移り。パケット定額制といったサービスも魅力的だったため、ばっさりドコモをやめた。

振り返ってみると、先進性ある機能やサービスに魅力を感じて乗り換えてきたという経過がわかる。私は新しいモノ好きなので、先進性ある機能を備えた格好よいデザインの携帯電話に自分らしさを感じて惹かれてしまうのは自然といえよう。
今や、携帯電話は腕時計やネクタイと同じように日々身につけるモノのひとつとなっている。つまり、自分らしさをアピールするアイテムのひとつなのだ。待ち受け画面の画像や着信メロディを多くの人が自分の好きなものに変えていることからもわかる。
つまり、人々は数ある携帯電話のラインナップから自分らしさをもっとも表現できるものを選びたいと考えているのではないだろうか。

以前は「携帯電話といったらドコモ」という高付加価値のブランド・イメージがあった。そのブランド・イメージを確立できたのは、シェアを最初から囲い込んでいたという既成事実以外にiモードの成功というものがあったであろう。iモードを使いこなしている人をみると、なんとなくうらやましい感じがしたものである。しかし、他社の猛烈な追いつき、追い越せの中でドコモのiモードが提供するインターネット接続サービスは当たり前の装備となり、ドコモに残ったのは機種や料金が高いという割高感だけであった。必死に市場初で出した第3世代携帯電話FOMAも、重たくて電池がすぐ切れるという悪い評判が立ってしまった。

しかし、今やついにドコモも他社に追いついた。オリジナリティ溢れる機種を続々と投入し、FOMAのマイナス面もかなり改善されたようだ。割高感のあった料金設定もここにきてすべて値下げである。

今後、番号ポータビリティ(どの携帯電話会社に変更しても、電話番号が変わらなくなる)が開始され、新規携帯電話事業者も3社加わってくる。ますます、携帯電話会社の提供する「個性」が重要になってくる時代がやってくるであろう。

そして最近では、「おサイフケータイ」サービスが注目に値する。今まで「チャージしにいくのが面倒だしどこでチャージすればよいかわからない」というのが「エディ」の問題点であったが、携帯電話に組み込むことでどこでもチャージ可能となり、利便性が増した。最初は抵抗感がありそうだが、利用する人と利用できる場所が増えるにつれ、日本でも現金以外の小額決済が流行となる可能性もある。JRのSuicaが良い先行例だ。まもなくそのSuica機能も携帯電話に搭載されるようなので、今後の携帯電話市場には目が離せない。

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wrote by 悠々自適 (2005年07月24日 21:25)

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